【シリコンバレー=清水孝輔】米新興企業オープンAIは21日、企業向けにデータ分析サービスを提供する米新興のロックセットを買収したと発表した。買収額など取引の詳細は明らかにしていない。オープンAIは同社の技術を自社のサービスに組み込み、法人向けに提供する人工知能(AI)の機能を強化する。
ロックセットは米メタ出身の技術者らが設立し、法人向けに検索やデータ分析を提供している。2023年8月には4400万ドル(約70億円)を調達した。米メディアによると累計の調達額は約1億ドル。オープンAIは買収を通じて同社の技術と人員を取り込む。
オープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)は21日、発表文で「ロックセットのインフラは企業がデータを実用的な知見に変えるのに役立つ。オープンAIの製品に統合し、こうした利点を顧客にもたらす」と述べた。
法人向けの生成AIは米グーグルや米新興アンソロピックなど競合企業が最新技術を投入し、競争が激しくなっている。オープンAIも法人向けのプランを提供しており、今回の買収を通じて企業が同社のAIを使ってデータ分析する際の使い勝手を高める。
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