3月、スペイン南部ロンダで高い気温となり、半袖シャツや短パン姿で街中を歩く観光客=ロイター共同

 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は9日、今年3月の世界平均気温が14・14度で、3月としては1940年からの観測史上最高だったと発表した。これまで最高だった2016年を0・10度上回った。その月としての記録を更新するのは昨年6月から10カ月連続となった。

 南米ペルー沖の海面水温が上がる「エルニーニョ現象」は弱まり続けているが、海上の気温は高い水準で推移した。北緯60度から南緯60度の海域を対象にした3月の世界平均海面水温は21・07度となり、月平均で過去最高を記録した。

 産業革命前と同程度とされる1850~1900年の3月の推定平均気温より1・68度高かった。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では年ごとの変動を除いた世界の平均気温の上昇幅を1・5度に収めることが目標だが、達成は困難な状況になっている。

 コペルニクス気候変動サービスは「温暖化を食い止めるには、温室効果ガスの急速な排出削減が必要だ」と訴えた。(共同)

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