西山女流三冠は、4日に東京 渋谷区の「将棋会館」で行われた「朝日杯将棋オープン戦」の1次予選で阿部光瑠七段(29)と対局し勝利しました。

この結果、直近のプロ公式戦で13勝7敗となり、「10勝以上」かつ「勝率が6割5分以上」などの条件を満たして、プロ棋士への「編入試験」を受験する資格を得ました。

西山女流三冠は、対局後に取材に応じ、「受験をさせていただこうと思っています」と述べ、女性初のプロ棋士を目指して試験を受ける意向を明らかにしました。

将棋のプロ棋士になるには、原則として日本将棋連盟の「奨励会」に入り、対局で上位の成績を収めて「四段」に昇段する必要がありますが、これまでプロになった女性はいません。

西山女流三冠は大阪出身で、2010年に「奨励会」に入って四段への昇段を目指しましたが3年前に退会。

その後は女流タイトルを通算16期獲得するなど活躍を続けています。

西山女流三冠は「女性だからということを意識するというより、自分にとっての勝負という気持ちで指すことになると思っています。しっかりできることをやって挑みたい」と話していました。

編入試験は四段の棋士との五番勝負で、3勝すれば女性初のプロ棋士となります。

プロ棋士への「編入試験」とは

今回、西山朋佳女流三冠(29)が臨むプロ棋士への「編入試験」は、2006年に設けられた制度で、公式戦でプロ棋士を相手に直近の対局で「10勝以上」かつ「6割5分以上の勝率」などの条件を満たした女流棋士やアマチュアが受験資格を得られます。

試験では試験官を務める四段の棋士5人と対局し、3勝すれば合格でプロ棋士となります。

この制度で合格してプロ棋士になったのは、今泉健司五段(51)と折田翔吾五段(34)、それに小山怜央四段(31)の3人です。

また、おととしには福間香奈女流五冠(32)が女性として初めて「編入試験」を受験しましたが、合格はなりませんでした。

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