福島県立医大の研究チームは、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴い、同県南相馬市で災害関連死したと認定された人の37.8%が、震災発生から半年以降に亡くなっていたとする分析を発表した。原子力災害は「他の災害と比較してより長期的な影響があることが示唆される」としている。4月1日付の国際放射線防護委員会年報で発表した。
南相馬市は1月、震災から1カ月未満の死亡は「関連死であると推定」、1カ月以上1年半未満の死亡は「関連死の可能性が高い」とする基準を公表。チームの坪倉正治教授は「関連死認定には災害の実態に即した基準の策定が求められており、今回の分析結果や南相馬市の基準は一つの指標になり得る。避難が長期化している能登半島地震で関連死を防ぐためにも役立ててほしい」とした。
災害関連死は「災害弔慰金支給法」に基づき、遺族からの申請を受けて各市町村の委員会が非公開で審査する。国による統一基準はなく、内閣府が事例集を公表している。
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