キヤノンは使用済み複合機を分解し、部品を再利用する(5月22日、茨城県坂東市)

キヤノンは11日、使用済み複合機の部品を再利用する割合を9割以上に高めた複合機の新機種2製品を7月以降販売すると発表した。新品同様の性能と機能を持ちつつ、価格を抑えた。

キヤノンは販売した複合機を茨城県坂東市などの拠点で回収し、分解して部品を再利用している。劣化や摩耗した部品は交換し、新品と同等の品質まで高めたものを再生複合機として販売している。

部品のリユース率が業界最高水準の複合機を販売する

新たに投入する2製品は、重量ベースで部品の約94~95.5%をリユース品が占める。印刷スピードが速いモデルでは、従来品に比べてリユース品の採用比率が約10ポイント高まった。リユース率は業界最高水準としている。回収した複合機の稼働年数や故障履歴などを細かく判定し、できるだけ多くの部品を再使用できるようにした。

オープン価格だが「最低でも約130万円する新品と比べ、7割程度の水準に抑えた」(キヤノン)としている。顧客の環境意識の高まり等を背景に、富士フイルムビジネスイノベーションやリコーなどのメーカー各社は再生複合機の販売に注力している。

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