文部科学省やJST=科学技術振興機構は、世界トップレベルの研究水準を目指して支援する「国際卓越研究大学」などへの財源として「大学ファンド」を運用していますが、運用資金の総額が10兆円に達し昨年度1年間運用した実績をこのほど公表しました。

それによりますと、昨年度の「大学ファンド」の運用による純利益は、前の年度に比べ424億円増えて1167億円の黒字となり、運用資産額は10兆9649億円、収益率は10%のプラスとなりました。

昨年度の純利益がそれ以前の運用益に上乗せされ、合わせて1848億円の財源を確保できているということです。

この運用益は、最大20年間にわたり国が重点的に支援する「国際卓越研究大学」の第一号に認定予定の東北大学と公募を経て今後選定される数校の大学、それに博士課程の学生への支援などに活用される計画です。

黒字の主な要因についてJSTは、世界的な株価上昇や円安などが背景にあると分析していて「相当慎重にリスクを鑑みて運用した結果だ。今後も市場動向を見ながら適切に運用してきたい」としています。

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