東京海洋大は24日、実験船「らいちょうN」(9.1トン、12人乗り)が水素燃料電池とリチウムイオン2次電池だけで運航できる船として、日本で初めて船舶検査証書を得たと発表した。この証書は自動車の車検証に相当し、国土交通省が交付する。
同大の大出剛特任教授は文部科学省で記者会見し、「燃料電池船が実用レベルで走れることが示され、普及につながる」と話した。2種類の電池を組み合わせたハイブリッド制御システムや安全対策技術は、大手ガス関連企業・岩谷産業などが来年の大阪・関西万博で運航を目指す客船(約170トン、約150人乗り)に生かされているという。
水素燃料電池とリチウムイオン2次電池だけで運航できる実験船「らいちょうN」の船舶検査証書を示す東京海洋大の大出剛特任教授=24日午後、文部科学省
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