メタはテキサス州との個人情報を巡る訴訟で和解した=AP

【デンバー(米コロラド州)=清水孝輔】米メタが、フェイスブックで顔認識技術を使って個人情報を収集していたことを巡り、米南部テキサス州との訴訟で和解したことが30日分かった。メタが5年間で14億ドル(約2100億円)を支払う。テキサス州の司法当局は州民のプライバシーを侵害したとして2022年に同社を提訴していた。

テキサス州のケン・パクストン州司法長官が30日にメタとの和解を発表した。パクストン氏は和解について「法律を破りプライバシーを侵害したテクノロジー企業の責任を追及する決意を示している」と声明で述べた。

テキサス州はメタが顔認識技術を使い、フェイスブックに投稿された写真の人物の顔に関するデータを同意なく集めたと訴えてきた。メタは21年11月にフェイスブックで自動的に顔認識する機能を停止すると発表した。

メタの広報担当者は30日、日本経済新聞の問い合わせに「この問題を解決できたことを喜ばしく思うとともに、データセンターを建設する可能性を含めたテキサス州への投資拡大の機会を探るのを楽しみにしている」と述べた。

フェイスブックにおける顔認識技術は他の州でも訴訟問題に発展していた。中西部イリノイ州で起きた集団訴訟もメタが和解金を支払うことで合意した。

【関連記事】

  • ・メタCEO、AIは「開放型が勝つ」 NVIDIAトップと対談
  • ・メタ、トランプ氏SNSアカウントを罰則強化対象から除外
  • ・[FT]巨大ITの商慣行にメス 当局注視、AIに影響も

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。