リンナイは2日、オーストラリアの子会社を通じ、家庭向けに太陽光発電パネルの販売を手掛ける現地企業を買収したと発表した。リンナイが太陽光発電事業に参入するのは初めて。再生可能エネルギーを推進する豪州で収益源の多角化を進める。太陽光パネルの販売をてこに、主力の給湯器の拡販につなげる考えもある。
豪州南東部のニューサウスウェールズ州に本社を置くスマートエナジーグループを買収した。家庭の屋根の上に設置する太陽光パネルのほか、家庭用の蓄電池システムの販売も手掛けている。同社の2023年度の売上高は約50億円で、買収額は非公表。
豪州与党の労働党は、30年までに再生エネの割合を82%に引き上げる目標を掲げている。これに伴い、戸建て住宅向けの太陽光パネルや蓄電池の需要も高まっているという。リンナイはスマートエナジーグループを傘下に収めることで、これらの需要を取り込む。太陽光発電事業は当面、豪州のみで展開する見通し。
リンナイは26年3月期までの中期経営計画で、海外売上高を2500億円に高める方針を明らかにしている。海外事業の中心は米国と中国だが、太陽光発電への参入を契機に豪州での事業拡大も進める。
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