西部ガスは合成メタンを作るメタネーションの実証に取り組んでいる(北九州市のひびきLNG基地)

西部ガスホールディングス(HD)傘下の西部ガスは使用時の二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロとみなされる合成メタン(e―メタン)を巡り、欧米での事業開発で先行するベルギーの新興企業、ツリー・エナジー・ソリューションズ(TES)と包括連携の覚書を結んだと発表した。

西部ガスは今後、TESの製造プロジェクトへの参画や同社からの調達、日本国内での導入に向けた協力などについて協議を進めるほか、出資も検討する。2020年に創業したTESとは東京ガスなど同業もすでに提携している。

合成メタンは再生可能エネルギー由来の水素とCO2から作る。組成は都市ガスの原料であるメタンと同じで、既存のインフラやガス機器をそのまま使える利点がある。

西部ガスは50年のカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)を掲げる。ガスの脱炭素化に向けた切り札の一つが合成メタンとみており、23年12月には合成メタンを作る「メタネーション」の実証をひびきLNG基地(北九州市)で始めた。

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