▼NAND型フラッシュメモリー 写真や動画などのデータを記録する半導体メモリーの一種。NAND型は高速で書き込みや消去ができ、大容量化しやすい。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要でスマートフォンやパソコンの需要は伸びたが、22年後半から反動が出始め、2023年の市場規模は前年比35%減の386億ドル(約5兆6000億円)となった。
英調査会社のオムディアによると、韓国サムスン電子は23年時点のシェアが32.8%で世界首位。韓国SKハイニックスが19%、キオクシアホールディングスが18.4%、米ウエスタンデジタル(WD)が14.7%で続く。SKが20年に米インテルのNAND事業の買収を決めたほか、キオクシアも米WDと統合を検討するなど再編の動きもある。
NANDは東芝(現キオクシア)が1987年に初めて開発。メモリーメーカーは回路の線幅を細くして半導体の集積度、性能を高める「微細化」技術を競ってきたが、先端品の回路線幅が10ナノ(ナノは10億分の1)メートル台となり開発の難易度が上がった。近年は新技術として薄い記憶素子を何層にも積み重ねて性能を上げる「3次元フラッシュメモリー」の開発に競争軸が移っている。
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