米インテルは3日、半導体を最終製品に組み立てる「後工程」の自動化技術を開発する企業連合に、TDKやアオイ電子など4社が加わると発表した。参加企業は設立当初の15社から19社に増える。技術開発を進め、2028年の実用化を目指す。
インテルの顧客・技術者向けイベントで公表した。半導体後工程自動化・標準化技術研究組合(SATAS、サタス)にTDKや産業技術総合研究所などが加わる。インテルのファウンダリー技術開発本部副社長のジェフリー・ペッティナート氏は「パートナーと協力して搬送設備や製造装置などすべてを自動化し、技術の標準化も目指す」と述べた。
サタスはインテルが4月に設立した。手作業が中心だった後工程を自動化することで人件費を減らす。日米欧でサプライチェーン(供給網)を分散し、有事でも半導体を安定調達できるようにする。数年内に液晶パネルの生産縮小を進めるシャープの亀山工場(三重県亀山市)内に実証ラインを構築する。
半導体の製造工程は前工程と後工程に分かれる。後工程では半導体チップを基板に固定して配線し、保護材で封止し検査で正常に動くか確かめる。チップの搬送や組み立て作業の一部は人手に頼るため、労働力が豊富で人件費の安い中国や東南アジアに工場が集中していた。
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