「高松宮殿下記念世界文化賞」は日本美術協会が絵画や音楽など5つの分野で世界的に活躍する優れた芸術家に毎年贈っているもので10日、東京でことしの受賞者が発表されました。

このうち建築部門では、紙でできた素材を使ったシェルターや仮設住宅を世界各地で作り、難民の救済や災害支援に取り組む建築家の坂茂さんが選ばれました。

会見に出席した坂さんは「世界中で手軽に手に入るもので建築物を作り、社会の役に立ちたいと思った。地震で人が死ぬのではなく、建築物が崩れて人が亡くなる。だから、われわれには責任があると認識しながら、世界のために活動を続けたい」と受賞の喜びを述べました。

坂さんは現在、ウクライナで新しい病院の設計にも関わっているほか、難民の避難所でのプライバシーを守るための「間仕切り」を作っているということで、「世界の幸せなくして日本の幸せはないとの思いで、少しでも建築で貢献したい」とウクライナ支援への思いを述べました。

このほか、演劇・映像部門では、映画「ブロークバック・マウンテン」などで2度のアカデミー賞監督賞を受賞した台湾出身のアン・リー監督が選ばれました。

授賞式は11月下旬に東京で行われます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。