全国の高校生らが科学技術・数学の自由研究を競う大会で「日本ガイシ賞」を受賞した三田国際学園高(東京都)3年の角野陽奈美さんが、8月23日、名古屋市瑞穂区の同社本社を見学に訪れた。小林茂代表取締役社長らと話し、研究者らとも交流した。

 角野さんは、たんぱく質をつくるアミノ酸の変異に興味を持ち分析した。親から子への遺伝の際に、細胞の中の情報にわずかな変異が生じ、病気につながることがある。分かっている大量のデータをコンピューターに学習させ、変異と病気の関係の予測に取り組んだ。

 研究は、昨年の「JSEC(高校生・高専生科学技術チャレンジ)」(朝日新聞社、テレビ朝日主催)で高い評価を受けた。5月には、米国・ロサンゼルスで開かれた世界最大級の科学コンテスト「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF)」に日本代表の一員として出場。帰国後、「文部科学大臣特別賞」が授与された。

 セラミックス製品の製造工場などを見学した角野さんは、「製品は興味深いものばかりだった。特に、排ガスを浄化する『ハニセラム』という蜂の巣構造の製品は、触媒の効果を最大限に引き出す設計で、構造がシンプルで美しいと感じた」と話した。

 角野さんは、若手社員らとの交流の場で、改めて研究を発表した。社員らは「レベルの高い研究を行う、すごい高校生で驚いた」と感心していた。(村上剛)

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