【ベルリン時事】日立製作所の鉄道事業子会社、日立レールは24日、米半導体大手エヌビディアの人工知能(AI)技術を活用した鉄道インフラの予防保全サービスを発表した。車両に取り付けたセンサーで車体やレール、通信機器などのデータを収集。ノウハウを学習したAIが解析し、不具合の早期把握に役立てる。両社が鉄道ビジネスで協業するのは初めて。

的を絞った部品交換が可能になり、列車修繕費が最大15%削減されるなどの効果を見込む。日立レールはこれまでもデジタル技術を使って維持補修の効率化を図ってきた。新サービスではデータ処理の速度や解析精度が大きく向上するという。担当者は「10日かかっていたものがほぼリアルタイムになる」と説明した。

これまで鉄道の保守管理は、ベテラン技術者頼みだったが、人材確保が課題となる中、IT活用が進んでいる。日立はエヌビディアとの協業を強みとして、世界の鉄道事業者に新サービスを売り込む。

日立製作所は3月、エヌビディアと幅広い事業領域でのAI活用に取り組むと発表。今後もエネルギーや産業分野での展開を目指す。

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