欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は26日、「デジタルサービス法(DSA)」の規制対象に、中国発のファッション通販サイト「SHEIN(シーイン)」を指定したと発表した。今後、違法商品対策や利用者保護が義務づけられる。

 2022年に発効したDSAに基づいて、フェイスブックやX(旧ツイッター)など米巨大IT企業を中心に、22サービスがすでに規制対象に指定されている。対象になるのは、EU域内の月間利用者数が4500万人以上のサービスだ。

 指定を受けると、知的財産権を侵害する偽造品や未成年に有害な商品への対応が求められる。シーインは4カ月以内に、こうした義務に対応しなければならず、履行しなければ、最大で世界での売上高の6%の制裁金が科される可能性がある。

 指定を受けて同社の広報担当は、「DSAの中核をなす透明性と説明責任は利用者と共有しており、安全でコンプライアンスに準拠した環境を提供していく」とコメントした。

 シーインは日本でも20年からサービスを開始。低価格で流行のファッションアイテムが買えることから若年層を中心に人気が高い。23年末時点で、世界の登録者数は4億6700万人を超えるといわれている。(ブリュッセル=牛尾梓)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。