東京大学の入学式は12日、東京 千代田区の日本武道館で行われ、この春入学した学生や保護者が出席しました。

ことしの新入生は3126人で、女子学生の割合は20.6%と過去最多となった去年から減少しました。

式では藤井輝夫総長が「入学者の性別には大きな偏りがあり、東京大学が女性をはじめ多様な学生を迎え入れる環境となっているか問わねばならない。皆さんは『構造的差別』を知り、現在の社会構造を望ましい方向に変えていくにあたり、みずからの力を探っていただきたい」と述べました。

続いて、2019年に東京大学医学部を卒業し、去年、14年ぶりに日本の新たな宇宙飛行士の候補者に選ばれた米田あゆさんが祝辞を述べました。

米田さんは、大学時代に挑戦したヨット部での経験が選抜試験で生きた経験を紹介し「好奇心を持って新しい一歩を踏み出すことを大切にしてください。次の新しい一歩を踏み出す原動力となるはずです。1人の人間の小さな一歩が人類にとって大きな飛躍のきっかけとなることもあります」とエールを送りました。

理科1類に入学した男子学生は「この場に来られて本当にうれしいです。将来は研究者と教員で迷っているので勉強しながら考えて行きたい」と話していたほか、理科3類に入学した女子学生は「患者とコミュニケーションをとり、適切な診断を下せる医師になりたいです。女性の割合は少ないと感じたので、もう少し増えるとよいと思います」と話していました。

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