宇宙航空研究開発機構(JAXA)が26日午前に種子島宇宙センター(鹿児島県)で実施した次世代小型ロケット「イプシロンS」の開発試験で火災が発生した。JAXAは状況を確認している。2023年7月に実施した試験でも爆発しており、原因究明と再発防止に取り組んだが再び失敗したもようだ。
26日午前8時半ごろに始めた2段目エンジンの燃焼試験で異常が生じ、火災が発生した。試験ではエンジンが適切に燃えるか確かめることを目的としていた。
前回の23年7月ではエンジン点火装置の一部が溶けて飛散したのが原因だった。今回は溶けるのを防ぐため断熱材を施す対策をした。1回目の試験をした秋田県の能代ロケット実験場が爆発事故で当面、使えなくなったため、今回は種子島で実施した。
イプシロンSは固体燃料を使う小型ロケット「イプシロン」の改良機にあたる。現状では24年度中に実証機を打ち上げる予定だが、今回の事故で開発計画の見直しが迫られる可能性がある。イプシロンを巡っては、改良前の最終号機となる6号機が22年10月に打ち上げられたが失敗し、ロケットに搭載していた衛星を喪失した。
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