NECは27日、自律的に仕事を進めるAI(人工知能)サービスの提供を1月から始めると発表した。利用者が依頼したい業務を入力すると、自律的に適したAIやITサービスを選んで業務を実行する。経営計画や人材管理、マーケティング戦略分野でのリサーチや計画作成といった用途での利用を見込む。
自律型のAIサービスはAIエージェント(代理人)と呼ばれている。
例えば、「キャリア採用で入社したAさんの5カ年の育成戦略を作りたい」と入力すると、AIエージェントはAさんの経歴やスキル、組織内の他のメンバーの勤務状況、類似組織の市場動向など社内外の情報収集する。その情報を分析し、Aさんの期待役割や年度目標、関連する研修などをまとめて育成計画を作成する。
独自の生成AI「cotomi(コトミ)」を活用する。AIエージェントの開発でカギを握るのが生成AIで、指示内容を細分化し、業務工程を設計する作業などで使う。
同日開いた研究戦略説明会で、西原基夫最高技術責任者(CTO)は「NECが目指すAIエージェントは進化成長し続ける動的なIT(情報技術)システムとして捉えてほしい」と述べた。
従来のITシステムはあらかじめ決められた仕様で作り納品することが一般的だった。AIエージェントでは人と柔軟に協働し、必要な機能を自動で実装していけるようになるという。
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