ディズニーはワーナーと、動画配信サービスのバンドル提供を米国で始める=ロイター

【シリコンバレー=中藤玲】米ウォルト・ディズニーは8日、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーと動画配信サービスのセットプランを提供すると発表した。2024年夏から米国で始める。動画配信は競争が激化し、米国では利用者が短期間で契約と解除を繰り返すようになっている。割安なセット提供で継続利用を促す。

ディズニーの「ディズニー+(プラス)」と「Hulu」、ワーナーの「Max」をセットで提供する。広告付きプランと広告なしプランがある。価格は今後数カ月以内に発表される予定で、個別に契約する合計よりも安くなる。

ディズニーは「Maxとの新しいバンドル(組み合わせ)でさらに多くの選択肢と価値を提供する」とコメントした。

これまでサブスクリプション(定額課金)型サービスのバンドルは、自社内に限ることが多かった。ディズニーはディズニー+とHuluをセットで提供し、解約率が低くなった。3月にはバンドル加入者向けに、両サービスのアプリも統合した。

競合もバンドルを相次ぎ導入している。米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは23年12月、自社の顧客向けに米ネットフリックスとMaxの提供を月10ドル(約1550円)で始めた。アップルとメディア大手パラマウント・グローバルがバンドルの提供を検討しているとも報じられている。

米国では動画配信の選択肢が増え、多くの消費者が見たいコンテンツに応じてサービスを月ごとに選び、契約と解約を繰り返している。各社は収益確保のために相次ぎ値上げしており、バンドルで割安感を打ち出すことで契約継続を促している。

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