半導体材料を手掛けるヤマナカヒューテックを買収するJSRの研究施設(川崎市)

JSRは16日、半導体の成膜工程で使う材料などを製造するヤマナカヒューテック(京都市)を買収すると発表した。全株式を取得し、8月にも完全子会社化する。取得価格は非開示としている。半導体材料の品ぞろえを増やし、競争力を高める。

ヤマナカヒューテックは成膜工程で使う材料を手掛ける。半導体デバイスは微細化が進み、対応するには薄く均一な膜を形成する必要がある。同社は最先端半導体の製造工程で材料が採用された実績もある。2023年12月期の売上高は前の期比2%増の31億円だった。

JSRは政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)のもと、半導体材料の再編を進めるとしている。4月にJICによるTOB(株式公開買い付け)が成立し、手続きを経て上場廃止となる見通しだ。世界シェア首位で回路形成に不可欠な「フォトレジスト(感光材)」以外の材料も手掛けることで、半導体材料メーカーとしての規模を拡大することを目指している。

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