バイオディーゼルを使った川崎汽船の自動車輸送船

川崎汽船は16日、バイオディーゼルのみを燃料にした自動車輸送船の試験航行をしたと発表した。燃料の精製から使用までの一連の流れで、既存の化石燃料と比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を8〜9割減らすことができる。バイオディーゼルは高価で供給量も限られる。今回の試験航行を通じて得た課題を将来の本格利用に役立てる。

川崎汽船は3月末から4月末にかけて欧州を経由する航路で、バイオディーゼルを100%使った燃料「B100」で自動車輸送船を試験的に航行させた。以前も重油との混合燃料で自動車船などを動かした例はあったが、バイオディーゼルのみで実施したのは初めて。

バイオディーゼルは植物性の廃食用油を原料とし重油の代替燃料となる。原料の植物が光合成でCO2を吸収することを踏まえ、化石燃料と比べてライフサイクル全体でCO2を実質的に8〜9割削減したとみなせる。既存のディーゼルエンジンにそのまま使えるため、船会社にとっては利便性が高く即効性のある脱炭素の方策となる。

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