近視は多くの場合、目の奥行きを示す「眼軸長」が伸びすぎてしまい、網膜でピントを合わせることができなくなって起こるとされ、重い場合は、症状が進行して失明するケースもあります。
東京医科歯科大学の大野京子教授などのグループが進めている臨床研究では重い近視と診断された8歳から18歳までの30人に対し、専用の装置を使って赤い光を週に5日、朝晩に3分間ずつ目に当ててもらい、眼軸長の変化を調べました。
グループが、中間報告として半年時点のデータをまとめた結果、通常、一度伸びると短くなることはないとされる眼軸長が、右目で16人、左目で18人で0.05ミリ以上、短くなっていたということです。
また、近視の度合いなどを測定する「屈折検査」でも、およそ半数の子どもで近視がわずかに改善していました。
この治療法は、海外では子どもを対象に承認されている国もあるということで、グループでは1年間、研究を続けた上で最終的な効果や安全性を分析することにしています。
大野教授は「遠くのものが見えやすくなったと感じている子どももいた。国内では強度の近視に対して承認されている治療法はないので半数で改善がみられたことに驚いている」と話していました。
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