広島市東区のタクシー会社「つばめ交通」に今年もツバメがやってきた。本社が建ってから36年、毎年この時期になると車庫の軒下に巣を作り、ヒナを育てる。
それもそのはず。会社は住宅地にあるが、目の前には餌場となる大きな川。社員らもカラスや猫などの外敵から巣を守ろうと、網を張ったり傘を逆さにぶらさげたり。巣から落ちたヒナを育てたこともある。
抜群の環境に、やさしい“管理人”もいる「好物件」。ツバメたちは居心地が良いのか、今年は約15カ所に巣を作った。
ツバメの巣が多いほど、商売が繁盛すると言われる。「おかげさまで売り上げは好調です」と社員の宮田征徳(ゆきのり)さん(47)。社員数も配車台数も増え、海外での事業も見据えているという。
秋になると、南方を目指して旅立つツバメたち。社員の升谷(ますたに)円香さん(27)は「つばめ交通も、ツバメのようにはばたいていけたら」と笑顔で話す。(遠藤花)
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