カナダのGraphite Oneは7月25日、米国のEVメーカーのルーシッドグループ(Lucid Group)とアノード活性素材(AAM)の供給契約を締結したと発表した。
この供給契約は、Graphite Oneが今年3月にオハイオ州ウォーレンに計画しているAAM施設の用地を選定したことに続くもの。この用地は、かつて米国政府が国家防衛用の重要鉱物を保管していたブラウンフィールドサイトであり、自動車産業の中心地に位置している。再生可能エネルギーから生産される低コストの電力が豊富であり、既存の電力線は年間2万5000トンのバッテリー用アノード素材の生産目標を達成するのに充分という。さらに、将来的には年間10万トンの生産に拡大するための土地も確保されている。
ルーシッドグループはカリフォルニア州に本拠を置く技術企業。同社の旗艦EVのルーシッド『エア』は、高い性能と効率を誇る。現在、同社はアリゾナ州に最新の工場を準備しており、電動SUVの生産を開始する予定だ。
ルーシッド エア供給契約の条件として、Graphite Oneが合成グラファイトの生産を開始した際に年間5000トンの供給が予定されている。初期契約期間は5年間であり、早期終了の可能性もある。契約には他の標準的な条件や終了権も含まれている。
現在、米国は合成および天然グラファイトの100%を輸入に依存しているため、Graphite Oneは米国内での完全なグラファイトサプライチェーンの構築を目指している。同社の計画には、オハイオ州ウォーレンに先進的なグラファイト素材およびバッテリーアノード素材の製造工場を建設することが含まれている。また、同地にはリサイクル施設も併設され、グラファイトや他のバッテリー素材料の再利用が行われる予定だ。
Graphite Oneは、アラスカ州ノームの北約60kmに位置するGraphite Creek鉱床から採掘されたグラファイト鉱石を処理し、高品位のアノード素材を製造することを目指している。
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