トヨタ自動車は7月31日、国土交通省より、認証の手続きにおける規定・手順の整備や経営の関与などについて、適切な認証業務に向けた抜本的な改革を促す是正命令を受け取ったと発表した。

トヨタでは、6月3日の型式指定申請に関する公表以降、国交省による実地での調査、確認が入っていた。その結果としての是正命令だ。合わせて追加の事案についても指摘・指導があった。

一連の指摘や社内調査を通じて、トヨタとしてはこのたびの事案の原因が、現場と経営の両面にあったと捉えている。

1. 現場における原因

●認証申請に必要な書類を作成する際の社内の運用ルールが不明確
●認証業務における必要なリソーセスの明確化と管理が不十分
●認証業務の重要性に対する認識が不足

2. 経営面における原因

●経営/幹部の認証業務全体における理解と関与が不十分

トヨタではこれらの認識をもとに正しい認証業務を実施するための仕組み・体制に見直すとともに、認証プロセスの責任と権限をあらためて明確化し、正確なデータ管理など基盤の整備を進めていくという。そしてそれらを再発防止策としてまとめ、国交省に報告する予定だ。

また、6月3日に届け出た案件に加え、国交省による実地調査の結果、規定の手順に沿っていない認証案件7車種8事案の指摘があった。いずれの事案についても、国交省の指導のもと、適切な対応を進めていくという。国交省を含む関係当局に報告した上で、基準適合性を順次確認中だ。なおユーザーは直ちに使用をとめる必要はないとする。

6月3日より出荷停止中の『カローラフィールダー/アクシオ』、『ヤリスクロス』の国内仕向け車両は、国交省より基準適合性を確認されたことを踏まえ、9月初からの生産再開を予定している。また、『ノア / ヴォクシー』は追加事案により7月29日から出荷を停止していたが、同じく基準適合性を確認されたことから、準備でき次第、再開予定だ。

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