マツダのアイコニックSP。リトラクタブルライトに低いプロポーションでこれはロードスターなのか、それともRX-9なのか? 気になるその存在が意外なところで判明してきた。しかもロータリーエンジン搭載で駆動用にも使われるという!!!

文:ベストカー編集部/写真:特許庁、編集部

■正真正銘”RX-7”後継車爆誕か!?  

 クルマ好きならみんな知ってるマツダICONIC(アイコニック)SP。復活したロータリーエンジンを搭載する次世代スポーツカーで、RX-7の後継車となるものだ。

 昨秋のジャパンモビリティショー(JMS)で初公開した時には、MX-30ロータリーEVと同じく、ロータリーエンジンは発電専用で駆動力には使わないとされていたのだが、そうではなかった。

ROTARY-EV SYSTEM CONCEPT(ONE ROTOR)。MX-30のROTARY-EVよりも小型化。

 6月10日、マツダが申請していた「車両用駆動システム」の特許が登録され、18日に発行されたのだが、これがICONIC SP用としか思えないロータリーエンジンを使ったシステムで、ロータリーエンジンをバリバリに駆動にも使うマイルドハイブリッドシステムだったのである。

12:駆動用ロータリーエンジン、14c:トランスミッション、18:バッテリー

 この記事を書いているWeb編集部の担当、実はJMSで実車を見た時から大きなセンタートンネルが気になっていたのだ。プロペラシャフトを通すトンネル(=エンジンで駆動する)にしか見えなかったからね。

 実際、そばにいた説明員さんに「ロータリーエンジンは発電専用と決まっているのですか?」と質問したら「いや、そうと決まっているわけではありません」という返答ももらっていた。それなのに、MX-30ロータリーEVと同じシステム(=エンジンは発電専用)という見解が一人歩きして、既成事実のように報じられ続けてきた。

記事リンク

前の記事

[新型セリカ]は最後の純ガソリンエンジンで"400馬力超え"を目指す!! マツダからは[ロータリー搭載]の電動車が登場か

次の記事

マツダ[新作スポーツ]アイコニックSPはロータリー搭載に!? マツダが考える自動車の未来とは?

発電専用エンジンなんて言わせないゾ

 長年(つっても8カ月くらい)の疑問が今回の特許で解けた。やはり、マツダはロータリーエンジンを駆動力にも使うシステムを温めていたのである。

 内容を極めて簡単に説明すると、ロータリーエンジン+48Vバッテリー+モーターのマイルドハイブリッドで、エンジンとモーターで後輪を駆動。前輪左右にはインホイールモーターを備えており、スイッチ操作でエンジンへの燃料供給をカットし、モーターのみの走行もできるというものだ。トランスミッションを後輪車軸上に配置するトランスアクスル方式も採用している。

12:駆動用ロータリーエンジン、14c:トランスミッション、18:バッテリー、20:インホイールモーター、

 モーター出力は前輪が 17kW(約 23.1ps)×2個、後輪が25kW(約33.9ps)×1個だからたいしたことはないし、EVで走れる距離も短そうだが、自宅近辺だけでも静かに走れるのは令和時代のスポーツカーにふさわしいマナーのよさだ。ロータリーエンジンのスペックなどは発表されていないが、モーターと合わせて400psクラスは確実で、まさに「現代のRX-7」と呼ぶのにふさわしいスポーツカー。

ROTARY-EV SYSTEM CONCEPT(TWO ROTOR)。発電用の2ローターを縦置きで搭載することにより多くの電力供給が可能。スポーツカーへの採用を視野に入れている。

 ICONIC SPの美しさに萌え萌えながらも「発電専用のロータリーエンジンなんて 」と嘆いていたあなた。大丈夫、ちゃんとエンジンでも走ります。もう迷う理由はなくなりました。2026年には正式デビューするはずなので、ICONIC 貯金始めておきましょう! 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。