株式会社ジェイシーレゾナンス(松永博司代表取締役社長)は、幅広い自動車アフターマーケット事業者を対象に展開するARCネットワークサービス(ARC)で初開催となる『フロントコンプライアンス対応研修 車両流通編』を、4月16日に東京国際フォーラム ガラス棟5階G505で行った。この日は特別企画として、株式会社オートバックスセブンの車買取・販売事業AUTOBACS C@RS担当者による「中古車査定プライシング」セミナーも実施された。研修には、東京や千葉をはじめ、長野・静岡・福島・北海道といった遠方から多くの事業者たちが参加。法令遵守の対応強化が必須となる、これからの車両流通ビジネスについて学びを深めた。
今後の「車両流通」ビジネスで求められるもの
フロントコンプライアンス対応研修 車両流通編は、自動車の進化にともなう法改正により、自動車アフターマーケット事業者の顧客対応が複雑化し、コンプライアンス遵守の対応強化が求められる中で、車両流通ビジネスに注力する事業者が知っておくべき重要なポイントを深く学べる研修プログラムとして企画されたもの。
4月16日に初開催された研修では、ジェイシーレゾナンス代表の松永博司氏が講師を務め、研修参加者にのみ配布されるARCオリジナル研修テキストをもとに進行。松永氏は、自身が注目する車両流通ビジネスの最新トピックスを織り交ぜながら、新車・中古車販売の推移や、近年急速に拡大を続ける自動車メーカー各社の車両販売サブスクリプションの動向などを伝え、これからの車両流通ビジネスは仕入れが重要になることを強調した。
そのうえで、法令遵守のもと、今後増え続ける電子制御装置整備対象車やOBD検査対象車、EVの中古車仕入れ(買取・下取り)や商品化、販売について重要なポイントを具体的に伝えた。
中古車販売の価格においては、一般社団法人 自動車公正取引協議会が規約・規則を改正して2023年10月1日から施行された、中古車価格の総額表示義務化について詳しく解説。中古車商品化における事業者のポリシー作成と、顧客向けのわかりやすい掲示が大切だと述べた。
最後には、連携パートナーの必要性に言及。コンプライアンス遵守の対応強化が求められているいま、品質と利益を両立させて、顧客満足と透明性を確保するには1社単独では困難なため、弱点を補完できる連携パートナーを選定して役割分担のもと車両流通ビジネスの体制を見直し、新たなビジネスモデルの確立が急がれることを伝えた。
「中古車査定のプライシング」セミナー
またこの日は特別企画として、株式会社オートバックスセブンの車買取・販売事業AUTOBACS C@RSを担当する、C@RS推進部 事業開発課の横田昌明氏を講師に迎え、中古車査定のプライシングに関するセミナーも実施された。
「中古車査定プライシングの難しさ ~既存顧客への接点としても重要な下取りで負けないために~」と題された講演では、査定において正しいAA評価点の算出や修復歴車の発見ポイント、相場の確認方法、オートオークション出品時の注意点などが具体的に解説された。このほか、AUTOBACS C@RSの事業紹介と、同事業においてFC加盟募集をグループ外に広げて2024年4月1日から募集を開始していることも伝えられた。
ARCでは、コンプライアンスに遵守した、電子制御装置整備やOBD検査、車体整備、車両流通について学べるオリジナル研修テキストを作成し、4つの研修プログラムを今年4月から全国各地で開催。今後の研修開催予定として5月14日(火)13時~18時に「フロントコンプライアンス対応研修」入門編と電子制御装置整備・OBD検査編を開催。OBD検査のデモンストレーションやエーミング実演も予定され、研修会場である株式会社東日本宇佐美 盛岡南インターSS(岩手県盛岡市永井第1地割字高屋66−1)で行われる。
研修参加は、ARC利用者(初期登録50,000円/月額8,500円・年払い100,000円税別)は無料となり、研修によってはアーカイブ動画を専用サイトで視聴することもできる。ARC利用者以外は1名につき30,000円税別。通常の研修以外にも様々な個別研修プログラムも用意。参加申込はARC事務局で受付ている(jimukyoku@arc-network.jp/03-5422-9446)。
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