スポーツカー登場というだけで今の時代珍しいのだが、なんとトヨタからミッドシップスポーツが復活する可能性が出てきたのだ!! しかも車名は「MR2」というのだから余計に興奮してしまう。値段は1000万円級だが登場に期待大だ!!!!!

※本稿は2024年7月のものです
文、予想CG:ベストカー編集部/写真:トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年8月10日号

■純エンジンで登場するMR2&セリカ後継

MR2 GRMNとして登場するのか? 少数の限定車で価格は1000万円級という情報だが……?(ベストカー編集部作成の予想CG)

 別記事で次世代1.5Lエンジンの新たな動き紹介した。ここでは、もうひとつの次世代エンジン、2Lターボの情報をお伝えしたい。搭載車から先に言うと、MR2&セリカというビッグネームの復活モデルに採用されることが有力視されている。

 先に説明しておくとMR2とセリカという車名は、記事をわかりやすくするために便宜上使っているもので、実際にその車名で登場するかどうかは不明だ。

 ただし、MR2はミドシップスポーツ、セリカはフロントエンジンのスポーツクーペで、「過去そのまんま」のコンセプト。自社の遺産を活かすのは、新興企業には真似のできない伝統的自動車メーカーの専売特許なのだから、MR2とセリカで出せばいいじゃないかという気もしてくる。

 車名の話はさておき、今回入手した新情報をお伝えしよう。まずMR2。驚くべきことにミドシップ4WDで開発が進められていることが判明した。

 本誌ベストカースクープでMR2の情報を初めて出したのは2023年10月。この時はGRヤリス、GRカローラの直3、1.6Lターボを搭載するということだったが、今回の情報では次世代2Lターボに変わった。

 電動化なしの純ガソリンエンジンであることは同じだが、途中で変更したのか、当初から情報が錯綜していたのか、そのあたりはわからない。

 今、思えば……という話なのだが、編集部は「MR2の後継車が計画されている」と聞いて、反射的にミドシップの後輪駆動と決めつけてしまっていた。

 GRヤリス、GRカローラのエンジンは使わなくなっても、その4WDシステムであるGR-FOURを採用することはできるし、アウディR8やランボルギーニディアブロなど、純エンジン(前後輪ともモーターでは駆動しない)のミドシップ4WDも少数だが存在する。

 古い話だが、1980年代には当時のWRCのグループB用マシンとして、初代MR2ベースのミドシップ4WD「222D」が実戦投入寸前までいっていたということもある。さすがに技術的な関連性はないだろうが、これも何かの「縁」だろう。

2024年5月に公開したトヨタの次世代エンジン。写真の赤いヘッドカバーが2LターボでCN燃料にも対応する

 次世代2Lターボエンジンは400ps/550Nm(約56.1kgm)を目標値として開発されており、MR2後継もそのあたりのスペックで登場するはず。ほかにも300ps/400Nm(40.8kgm)クラスの仕様や600ps級のレース専用エンジンも開発されているが、それらについてはまた別の機会に論じよう。

 MR2後継には6速MTと8速DATが用意され、GRMNとして少量生産される。一説によると、価格は1000万円クラスで国内専売。次世代エンジンはカーボンニュートラル(CN)燃料にも対応できるように作られるというから、この先「ガソリンエンジン禁止」という時代になっても走らせることはできる。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。