大型連休明けの今週(5月7日)から本格スタートした2024年3月期の大手企業の決算発表が佳境を迎えており、日本企業として初めて営業利益が5兆円を突破したトヨタ自動車に続いて、日本製鉄などの鉄鋼大手3社やパナソニックホールディングス、日産自動車なども相次いで発表。

きょうの各紙もそれらの企業の決算関連の話題で埋め尽くされている。このうち、日産自動車の2024年3月期の連結決算は、売上高は12兆6857億円(同19.7%増)で過去最高を記録。

一方、25年3月期の業績見通しについては、売上高が13兆6000億円(前年度比7.2%増)、営業利益は6000億円(同5.5%増)、当期純利益は3800億円(同10.9%減)を見込んでおり、「日産 売上高最高12.6兆円、日欧米販売増、中国苦戦、24年3月期」(東京)や「日産、営業益6%増、今期 原料高、販売増で補う」(日経)などのタイトルで報じている。

オンラインによる決算説明会では、3月に電撃発表したホンダとの協業検討の進捗状況について、内田誠社長は「検討チームで活発に深い議論を行っており、両社の社長も入り、定期的に確認している」と述べ、スピード感を持って具体的な結論を出したいとの意向を示した。

そのホンダもきょう(5月10日)午後3時15分から三部敏宏社長らが出席して決算会見を行うほか、来週の5月16日にも電動化などの今後の経営戦略についての説明会も予定している。思えば、2021年4月の経営説明会では、三部氏は新社長に就任早々、大胆にも「脱エンジン車」を宣言したことでも脚光を浴びていたが、今回、日産との協業についても“衝撃発言”が飛び出すのかどうかも興味深い。

2024年5月10日付

●日鉄買収実現に自信、USスチール、大統領選後の議論期待 (読売・8面)

●パナHD最高益67%増、3月期、自動車機器など好調 (読売・8面)

●三菱自の子会社に賠償命令、米の事故、ベルト欠陥めぐり1570億円 (朝日・8面)

●日産 販売の「量」課題、営業利益50%増も台数伸び悩み、新経営計画供給網にも不安 (産経・10面)

●中国新車販売日系3社二桁減、4月値下げ競争激化で苦しく(産経・10面)

●製造業が最高益、前期、値上げ・販売増・円安で (日経・1面)

●日本のガソリン、G7最安、一過性欠く政策、ゆがむ市場、時限つき補助金、脱炭素にも逆行 (日経・2面)

●ダイハツ、軽自動車生産再開(日経・15面)

●日産、再発防止策来月にも報告、下請け法違反巡り (日経・15面)

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