日々、昼夜問わずニュースを追う記者たち。彼らが中でも楽しみにしているのが食事のひとときだ。本格ミャンマーカレーからこだわり抜いたモダン沖縄料理までストーリー豊かな店に記者は惹きつけられる。町の隅々まで駆け回った地元記者だからこそ知る名店を紹介したい。
※外部配信先では写真が表示されないことがあります。その場合はFNNプライムオンラインの本サイトでご覧ください。
祖国を思う夫婦が手がける本格ミャンマー料理/那覇市
ミャンマー料理を食べたことはあるだろうか。東南アジアの料理ではタイやシンガポール、ベトナム、インドネシアなどが 日本でも知名度があるが、ミャンマー料理についてはまだまだ知られていないのではないだろうか。
沖縄県那覇市栄町で本場のミャンマー料理が楽しめるとあって人気なのが 「ロイヤルミャンマー」だ。沖縄に移り住み17年目となる夫・ソウさん・妻・カイさんが営んでいる。
この記事の画像(14枚)様々なメニューがある中でおすすめしたいのが「モヒンガー」。日本の料理で例えると、味噌汁のようなもので、ミャンマーでは毎日食されるソウルフードだ。
ロイヤルミャンマーのモヒンガーは、ナマズをじっくりと時間をかけて身が溶けるほど煮込まれていて、魚のうまみがスープに溶け出している。見た目は濃厚そうなのだが、口当たりはさっぱりで魚臭さは一切なく、スープにレモングラスなどのスパイスが加わり、 すっきりとした味わいとなっていて米粉の麺とよく絡む。
トッピングにひよこ豆と米粉の天ぷらが入っていて、これがカリカリとした食感で楽しくいいアクセントとなっている。
東南アジアの料理でおなじみのパクチーも添えられていて、爽やかさも感じることができ、お好みで唐辛子のスパイスも加えることで味変して楽しめるため、食べ始めると箸が止まらない。
他にも、発酵させた茶葉でつくる「ラペトッ」はお茶のサラダで、ミャンマーの伝統料理の一つです。お茶の葉のいい香りが楽しめる清涼感溢れるサラダで、辛い料理が好きな方は、注文する際に伝えると辛くしてもらえる。
また、日によって中身が異なるミャンマーカレー(チキン・エビ・野菜)がおすすめ。
ソウさん、カイさん夫婦に、沖縄で飲食店を開業するきっかけをたずねると2つの理由があった。 その1つが沖縄でミャンマー料理を広めるため、そして2つ目が祖国に小学校を設立する夢のためだ。夫のソウさん、妻のカイさんはともに琉球大学で学んでいて日本語も堪能。
店を開く前は、沖縄県浦添市でミャンマー語の講座をボランティアでやっていて、その仲間と、沖縄でフリースクールを運営している人たちの応援により開店することができたとのこと。
ただ、2年間はなかなか商売が軌道に乗らなかったが、苦しい時も仲間たちが支えてくれて、店は2024年で11年目を迎えることができ、念願だった小学校も設立することができた。
(※ミャンマーは2021年にクーデターが起きていて、軍による弾圧の恐れがあるため設立した小学校についての詳細は明らかにできない。)
店の売上の一部を、小学校の運営だけでなくミャンマーの難民支援にあてている。 祖国・ミャンマーへの思いを込めてソウさんカイさん夫婦は一皿一皿に愛情をこめてお店を訪れる人を温かく迎えます。
《ロイヤルミャンマー 》
住所:沖縄県那覇市安里384-5 栄町市場
ありそうでなかった絶品のフルーツグルメバーガー /那覇市
戦後のアメリカ軍の統治によりアメリカの食文化を受けてきた沖縄。 なかでもハンバーガーショップは、オーナーたちの試行錯誤や創意工夫により、 県民だけでなく観光客もとりこにして沖縄を代表するグルメの一つにまで成長している。
ハンバーガー激戦区の沖縄で、今、おすすめしたい店が、フルーツグルメバーガーを提供するLITOR(リッター)だ。
那覇の観光ストリート国際通りから徒歩3分の立地にあるLITORは2023年6月にオープンした。
『LITOR(リッター)』のコンセプトは「ふつうの日をフレッシュに」!
フレンチのシェフと共同開発した、こだわり絶品ハンバーガー「フルーツグルメバーガー」がメイン。
「Yellow」は、 パイナップルサルサとオリジナルパイナップルソースを使用し、レンコンをアクセントにしたハンバーガーだ。
パイナップルの甘みと、マヨネーズ&マスタードの風味。そこに、レンコンのシャキシャキ感が加わり、絶妙な風味と食感が引き立ち、ビーフ100%のパティがガツんと主張して肉汁とフルーツと野菜、そしてチーズが調和する。食べている途中では少しカレー風味へと味変される遊び心もあるソース。
パイナップルの甘みが主張するのではないかと想像するが、そんなことはなくパイナップルの程よい甘みとパティとの相性も抜群によい。
このハンバーガーはどのように生み出されたのか。LITOR(リッター)の運営元である株式会社パノラマの三矢展也(みつや のぶや)取締役は、「 そもそもパイナップルがすごく好きで沖縄に来たらパイナップルばかり食べているぐらい好きなんですね(笑) オリジナルのパイナップルハンバーガーを考案してみたくなり、友人にフレンチのシェフがいたので相談したのが始まりでした」と話す。
フレンチは肉料理にフルーツソース(オレンジソースなど)をあわせて完成されるものがあり、肉料理とフルーツのペアリングが得意なフレンチのシェフと一緒に考案していたら、想像以上のものが出来上がったそう。
沖縄のハンバーガー界にフルーツバーガーという新境地を切り開いたLITOR(リッター)の絶品ハンバーガーを味わってみてはいかが?
《フルーツグルメバーガー専門店LITOR》
住所:〒900-0015 沖縄県那覇市久茂地3丁目25−20 NORTE 1F
※マメ情報 今年6月にさいたまスーパーアリーナで開催される 日本一のハンバーガーを決める大会「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP2024」への本選出場が決定している。
最高のおもてなしを追求する沖縄料理店/那覇市
観光客で賑わう那覇市の国際通りに2023年12月にオープンした沖縄料理店「くにんだ」。一見すると沖縄料理店とは思えないモダンでスタイリッシュな店構えとなっている。
「くにんだ」は沖縄料理といっても一般的な沖縄料理とは異なり、こだわり抜いた一品一品の料理を一つ膳に盛り付け提供するスタイルだ。
オーナーの照屋さんは、フランス料理や日本料理などに肩を並べる「ニューロード」をコンセプトに掲げていて、現代版の沖縄料理を確立すると意気込む。
くにんだで提供するのは「うとぅいむち御膳」のみ。「うとぅいむち」とは沖縄の言葉で 「おもてなし」という意味。素材のほとんどが県産食材で、手間を惜しまず丁寧な仕込みで素材の味を引き立てているのが特徴だ。
ジーマーミ豆腐は、大豆ではなく、落花生で作られる沖縄ならではの豆腐料理。 くにんだでは、伊江島産の落花生を店ですりつぶすところからから始める。 絹ごし豆腐よりもトロっとした食感と濃厚な味わいで、落花生の風味が鼻から抜けていくのが感じられる。
沖縄で古くから親しまれている、豚の角煮「ラフテー」は味噌をベースに醤油や泡盛などと長時間煮込み、箸で切れるほど柔らかく仕上がっていて、豚肉の臭みも全くなく、甘みとうまみが口の中に広がる。
「ジューシー」は炊き込みご飯のことで、沖縄では行事に欠かせない料理。 にんじん、しいたけ、かまぼこ、豚肉、ひじきなどの具材が刻まれ、豚のゆで汁と昆布出汁で炊き込み、炊きあがった後に豚の背脂と絡めていて艶をだす。そうすることで、米の粒が立ち、豚の甘みを感じる仕上がりとなっている。
オーナーの照屋さんは、「うとぅいむち御膳」について、現代と伝統を掛け合わせて、今の我々が思う最高の「おもてなし」はどこかを探り形にすることを1つのテーマにしたと語っていて、「くにんだ」が食の道へと繋がる場所にしていきたいと意気込む。
国際通りで店を開いたのは、観光立県として沖縄の看板でもあるからと話す照屋さん。 胸を張って本当においしい沖縄料理を提供していく。
《くにんだ那覇 》
住所:沖縄県那覇市松尾1-2-7 真喜屋ビル1階
(沖縄テレビ)
※2024年5月時点の情報です。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。