被害の全容がまだつかみ切れない中、酒田市ではきょう(29日)から罹災証明書の受け付けが市役所や支所で始まった。

罹災証明書の受け付けは、酒田市役所の本庁舎と八幡・松山・平田の3つの支所で午後1時から始まり、被災した市民が訪れた。
罹災証明書は、災害にあった際の保険金の支払いや公的支援を受けるために必要。申請には身分証明書などが必要で、申請期限は被災した日から1カ月。オンラインでも受け付けている。

(西荒瀬地区から)
「自宅は住めない状態。届け出や保険会社との交渉とかやることがいっぱい。何から手をつけて良いかわからない」

(西荒瀬地区から)
「家が水没し1泊1000円でホテル住まい。仮設住宅のように市があっせんしてくれると助かる」

酒田市によると、今回の豪雨災害による住宅の浸水被害は現在、西荒瀬地区を中心に298棟に上っているが、調査が追いついておらず今後大幅に増える見込み。
また、八幡地区・平田地区の約260戸で断水が続いていて復旧の見通しが立っておらず、市内では109人が現在も避難生活を余儀なくされているという。

(酒田市・矢口明子市長)
「避難所から早期に市営住宅等の仮住まいに移れるよう、現在、点検・準備を進めているので、いましばらくお待ちいただきたい」

一方、矢口市長は8月3日に市内の最上川河川敷で予定されていた「酒田の花火」について、災害対応に全力を注ぐとして中止を発表した。

そして、酒田市の温泉施設では、きょうから被災した人の入浴料を無料とする取り組みが始まった。
「八森温泉ゆりんこ」では、受付で申し出て住所などを記入すれば、被災した人は無料で利用できる。初日のきょう、さっそく利用者が訪れ、久しぶりの温かいお風呂で汗を流していた。

(利用客)
「みんな泥水に浸かっちゃった。洗浄と消毒をやっているから汗だくになる。気持ちいいですね」

無料開放は当面で、時間は午前11時から午後8時まで。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。