岡山大は23日、女性教員にハラスメントをしたとして、学術研究院環境生命自然科学学域の50代男性教授を3月27日付で停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性教授は行為を認めているという。

 同大によると、教授は2019年~20年4月ごろ、少なくとも3回、女性教員に「付き合ってくれ」と発言。女性教員から不快感を示されたにもかかわらず昨年7月、今でも交際してほしいなどと言った。また昨年4月には、泣いていた女性教員の涙をぬぐおうと両手の親指で目元を触ったり、肩や背中をさすったりしたという。

 昨年8月、女性教員から学内でハラスメントの申し立てがあったという。大学側は、これらの行為について、セクシュアルハラスメントや立場が強い教授からのアカデミックハラスメントに当たると判断した。

 那須保友学長は「個人の人権を侵害する不当な行為で、決して容認できない。重く受け止め、ハラスメント防止対策を徹底し、信頼を回復するよう努めていく」などとする談話を出した。

 この件をめぐっては、岡山大は2月、女性教員から相談を受けながら十分な調査をせず、ハラスメント行為を過小評価するなど不適切な対応をしたとして、当時の農学部長を解任していた。(北村浩貴)

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