「中学3年生の時に坪井直さんという被爆者の方に出会い、『大やけどを負ってどす黒い血が滝のように流れた』という証言を聞きました。

人生を狂わせるような核兵器が世界に約1万2000発もある中、企業や議員、市民などあらゆる人をつなげて議論をはじめたり、共通項を見つける調整役をかって出ています」

立場を越えて一緒に考える

カクワカ広島の共同代表と一般社団法人かたわらの代表理事を兼務する高橋悠太さんは、中学生の頃から核兵器廃絶に向けたアクションを起こしてきた。

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今年5月のG7サミットにあわせた国際会議では、若者と被爆者の議論の調整役を担った。

また、核廃絶に向けたリーダーを育成する国連のプロジェクト「ユース非核リーダー基金」には助言者として参加。

「核兵器をなくそうと決める現場に若者の声は届いているのか」など問題提起を行った。

この日は広島の高校生らが核実験場の建設予定地の市民や核保有国のリーダーを演じ、異なる立場から議論した。

核反対派役の学生が「汚染水が漏れて被害を被った場合はどうしてくれますか?」と質問すれば、核推進派役の学生が「僕たちの国の設備は古いから新しくする」などと回答。

参加した高校1年生は、「さまざまな分野から考えていくべき」と感想を述べた。

高橋さんは、「世界でどういう風に原爆や核兵器が語られているのかに出会う機会は少ないので、立場や考え方の違いを越えてお互いとつながり、世界がどうなってほしいかを一緒に考えられたら嬉しいです」と話す。

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