カップ麺や袋麺など、お湯があれば簡単に作れる食品をローリングストックしている人は多いと思うが、こうした食料を、お湯がなくても食べることができることをご存じだろうか。秋田市の日本赤十字秋田短期大学の及川真一さんと、コンビニエンスストアで対応できる災害時の備えを考える。

秋田市にある大手コンビニエンスストア「ローソン」を訪れた及川さんは、「ここには手軽に食べられる・場所を選ばずして食べられる行動食がそろっている。災害時には、エネルギーをチャージするようなものが売っているのでぜひ選んでほしい」と話す。

八橋大畑店の同じ棚には調味料がずらり。コメは10種類以上並んでいた。簡単に作れるカップ麺も種類が豊富だ。ローリングストックしている家庭も多いかもしれない。

普段、カップ麺はお湯で食べるイメージだと思うが、今回は袋麺とカップ焼きそばを水でもどして食べてみる。

まずは袋麺を作ってみる。用意するのは水だけ。袋の上の部分を開け、そこに水を入れる。麺がほぐれればいいので、水の量は袋の半分くらいで大丈夫だという。

お湯でゆでる場合は3分だが、水で戻すときは20分ほどかかる。開封部分をクリップで留め、水がこぼれたり袋が倒れたりしないようにして待ち、すべての麺が水に浸るようにかき混ぜると、麺が柔らかくなった。

袋のまま作ることができるので、容器がなくても食べられるのもポイントだ。

試食した佐藤愛純アナウンサーによると、麺は想像以上にしっかりと柔らかくなり、味もおいしく、冷やしラーメンを食べているようだという。

続いては、カップ焼きそばを水で作ってみる。いつもお湯を注ぐラインまで水を入れ、20分ほど待つ。20分後、水を切ると、袋麺同様に見た目は通常の焼きそばのようだ。付属の調味料を入れ、麺とよく絡ませたら完成だ。

食べてみると、麺もすごく柔らかくなっていて、ソースもしっかりと絡んでいるので、いつも通りの焼きそばを食べていて、ただ冷たいだけという感じだ。

及川さんは「いざ食べてみると、自分に合わない・麺が柔らかくなった・味が変わったなどいろいろあると思うので、ぜひともいろいろなものを試して、自分に合った災害時の備えを見つけてほしい」とアドバイスする。

災害時に少しでもストレスを減らすためには温かい食事をとることが理想だが、ガスや電気が使えず、お湯が用意できないことがあるかもしれない。コンビニで買える食品には、味付けをしなくてもおいしく食べられるものが多くある。温度は違っても味は変わらないため、試してみてはいかがだろうか。

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