地域に愛されたスーパーを受け継ぐ新しい形のコンビニエンスストアが秋田・由利本荘市にオープン。生鮮食品などコンビニの枠を超えた商品を取りそろえ、過疎化が進む山あいの地域の買い物の拠点として期待がかかる。

人口減少…存続のためコンビニに

由利本荘市鳥海町にオープンしたのは「ローソン由利本荘鳥海町店」。

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11月22日は関係者が集まり、セレモニーで開店を祝った。この地域に大手コンビニが出店するのは初めてだ。

実はこのコンビニ、1カ月ほど前まではJA秋田しんせいグループの企業が運営するスーパーマーケットだった。

「Aコープ鳥海店」は鳥海町笹子地区で唯一の生活用品店だった

鳥海町笹子地区で唯一の生活用品店として地域になくてはならない存在だったが、人口減少に伴い業績が悪化。存続のためにコンビニへの業態転換を決意した。コンビニは、スーパーに比べて少ない人数で営業できるほか、全国に物流網を持つメリットがある。

由利本荘市沖で洋上風力発電事業を手がける企業がローソンとの橋渡しを担い、オープンにこぎ着けた。

スーパーと変わらない豊富な品ぞろえ

店の最大の特徴は、弁当や総菜など通常のコンビニで売っている商品はもちろん、野菜や魚、肉などの生鮮食品が充実している点だ。

冷凍ケースには地域で親しまれている「親鳥」も取りそろえるなど、スーパーで取り扱っていた商品も並び、これまでと変わらない買い物環境が整っている。まさに地域密着型の店だ。

開店を待ちわびていた地域の人たちからは、「今までは矢島や雄勝町に買い物に行っていたが、ここができてすごく便利になった」「色々買いました。野菜から食べ物から。近くで買えるから良かった」といった喜びの声が聞かれた。豊富な品ぞろえで、スーパーの時と同じく地域住民に愛される存在となりそうだ。

店内は開店を待ちわびていた買い物客で混雑した

他のローソンと同様、無印良品の商品も扱っていて、特に女性に好評だという。

ローソンは、小売業が撤退して買い物環境の確保が難しい過疎地域に出店する取り組みを進めている。由利本荘鳥海町店は、県内の他の地域のモデルケースとなりそうだ。

(秋田テレビ)

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