もう12月なのに、暖かいと感じる日も多くありませんか?

去年は暖冬で異例の雪不足となり、苦しんだのがスキー場です。今年はどうなるのか…生き残りをかけたある秘策とは。


4日の大阪市内。最高気温が15.3度と比較的あたたかい一日となりました。

【街の声】「あったかいかなと思って子供たちも、トレーナーで遊ばせて、日中はコートが逆に邪魔になるんで脱いで遊んでます」

【街の声】「クリスマスの頃ぐらいには寒くなってたらいいな~って感じかな」

■去年は異例の暖冬で営業が短く…

一方、一刻も早く寒くなることを祈る人も…

4日、兵庫県豊岡市の神鍋高原では、今シーズンのスキー場の安全と降雪を祈願する神事が行われました。周辺のスキー場のオープン予定は今月21日です。

昨シーズンは、異例の暖冬で雪がなかなか降らず。このエリアのスキー場は、4ヵ月の間で、合わせて30日ほどしか営業できませんでした。

【アップかんなべスキー場 伊藤裕二郎さん】「今年は降る!と予想しています。期待しつつ、期待しすぎたらあれなんで、期待はしています」

■今シーズンの雪「ことしは期待してもいい」

片平さん、今シーズンの雪はどうなりそうですか?

【気象予報士 片平敦さん】「ことしは期待してもいいかなと思います。雪は平年並みか多いかという予想ですが、ずっとコンスタントに降り続くかというと予報が難しい。降るときと降らないときが交互に来る可能性もありうる」

予報が難しい中、生き残りをかけて”日本初の機械”を導入したスキー場がありました!

■日本初の人工造雪機を導入した米原市のスキー場

【グランスノー奥伊吹 草野穣治さん】「これが人工造雪機でつくった雪になります。 こうやって今、11月のゲレンデに雪を降らせて…」

”紅葉と白銀”の世界が広がるのは、滋賀県米原市にある「グランスノー奥伊吹」。先月22日、関西地方のスキー場で最も早くオープンしたのです。

例年より早い営業を可能にしたのが、この黒いコンテナ。イタリア製の人工造雪機、その名も「アイスクラッシャー」。中は巨大な冷凍室になっていて、そこで氷が造られ、それを粉々に砕いた、”人工の雪”を24時間造ることができます。スキー場ではこの造雪機を日本で初めてなんと8基導入したのです。

【森孝郎記者リポート】「あちらで作られた雪がホースを通って”ユキー場に”噴射されていて、触ってみると、フワフワしていて非常に軽いです」

思わず「スキー場」を「ユキー場」と言うくらい雪はフワフワ!ほかの造雪機と比べ、より繊細な雪を造れるそうです!さらに…

■機械のおかげで営業期間が延長も総額はなんと12億円!

【グランスノー奥伊吹 草野穣治さん】「この機械で1日、525トンを(雪が)つくれます。スキーシーズンって3か月くらい営業できればいいところから、この機械を入れて約5ヵ月の営業ができるようになりました」

うれしい声の一方で…

【グランスノー奥伊吹 草野穣治さん】「8基の導入で総額12億円かかっています」

スキー場ではこのほかにも今シーズンに向け、様々な機械を導入。ブルドーザーのように凸凹になった場所を整える「圧雪車」や霧のような水滴を噴出する「人工降雪機」など…なんと総額21億円以上を投資したといいます!

【グランスノー奥伊吹 草野穣治さん】「年々気温が上がってきて暖冬小雪といわれる中でこの未来に向けたスキー場作りのモデルケースとなれるように、全国の皆さんにも見ていただけるように頑張っていきたい」

投資の効果はいかに!?スキー場は来年4月中ごろまで営業する予定です。

(関西テレビ「newsランナー」2024年12月4日放送)

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