収穫される新米=佐々木順一撮影

 コメを食べたくなる条件はおいしさよりも、安さ――。日本生活協同組合連合会が実施したアンケートで、そんな結果が明らかになった。国内では今夏、コメの供給不足が深刻化。新米が出回った現在も価格の高止まりは続いている。アンケートにも「令和のコメ騒動」が影響した。

 コメを食べたくなる、買いたくなる条件に関する調査は毎年実施しており、今年は10月1~8日にオンラインで実施した。2021年の調査開始以来、ずっと「おいしくなる」が首位だったが、今回は39・0%で2位に転落した。

 代わってトップになったのは40・8%を集めた「安くなる・増量される」。22年は28・2%、23年が34・6%だったが、価格の高騰などを受け例年以上に支持を集めた。

 それを裏付ける数字もある。24年7~9月のコメの購入状況を尋ねると、「いつもより購入しにくかったが、購入できた」が41・9%、「全く購入できなかった」も9・0%おり、「いつも通り購入できた」は18・4%にとどまった。

 スーパーマーケットの棚からコメがなくなる状況を体感し、価格や量を重視する消費者が増えたようだ。

 コメを選ぶ理由を聞くと、「コメが好き、おいしいから」が63・1%で調査開始以来、初めてトップになった。「コメは安い、経済的だから」は11・6%となり、22年(20・8%)、23年(17・5%)と徐々に減少している。【福富智】

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