高山稲荷神社でキツネに交じって納められた猫像=青森県つがる市の高山稲荷神社で2024年7月20日午前11時8分、岩間理紀撮影

 「なんでキツネじゃなくて猫が?」

 太宰治の小説「津軽」にも登場する青森県つがる市の高山稲荷(いなり)神社。記者は今年6月、たまたまドライブで訪れた際に、稲荷神社らしく居並ぶキツネ像に交じって猫像が置かれているのを見つけた。

 不思議に思って自身のX(ツイッター)アカウントに投稿するとバズり(急激に読まれ)、「いいね」は2・6万件、リポスト(再投稿)も5000件を超えた。

 「めっちゃキュート」「神社に猫?」「きっと伝説があるはず」

 反応のコメントもさまざまだった。

 工藤均宮司(71)によると、高山稲荷神社では、かつて個人宅などでまつられていたが、時代とともに維持や管理が難しくなったキツネ像を受け入れてきたという。猫像もキツネ像たちと同様に神社に納められたと考えられるが、誰が納めたのか、なぜ造られたのかは明確には分からないという。

 「最近では『猫はどこにありますか?』と社務所でもよく聞かれるようです」と工藤宮司。キツネたちとおそろいの前掛けをして、新たな場所で新たな役割を与えられて、心なしか猫像もうれしそうに見えた。【岩間理紀】

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