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 2019年の参院選・広島選挙区で地元議員ら100人に計約2900万円を配ったとして、公職選挙法違反(加重買収など)の罪で実刑判決を受けた河井克行元法務大臣が、当時の選挙戦の中で広島県連から妻の案里氏がいじめを受けていたことを明かした。

【映像】河井氏、広島県連の“いじめ”を暴露(実際の映像)

 河井氏は当時の総理大臣であった安倍晋三氏の名前を挙げて「総理の政治家としての悲願の一つは憲法改正だった。そのためには参議院でも3分の2を確保しなければいけなかった」と前置きして「当時、1人区で若干、自民党現職を取りこぼすところがあるかもしれないため、可能性があるところには積極的に挑戦をしていこうという選挙情勢だった」と振り返った。

 続けて「安倍晋三回顧録という本の中にも、『3人区の千葉では2人を擁立し2人とも当選しました。北海道も3人区ですが自民党が2人当選しました。安倍政権になってからこういう厳しい戦いを地元にお願いして勝利してきたのです』とある」として、「では複数を立てて当選した千葉と北海道の県連・道連はどういう対応をしたのか。北海道や千葉では新人の方により厚く支援をした。北海道は小選挙区が10いくつあるが、現職には1つだけ与えて、あとは全て新人の応援に振り向けた。千葉では自民党会派が2つに分かれているので、それぞれの会派ごとに担当を決めてやった」と説明した。

 「しかし広島県連については、全く河井案里氏を支援しないと機関決定をした。支援しないだけならいいが、いろいろないじめがあった」と告白。

 いじめの具体的な内容として「自民党本部の公式ホームページに公認候補として掲載されたが、広島県連のホームページでは最後まで河井案里氏は掲載されなかった。それから、毎年春ごろに広島県連の大会が開催されてきて、毎年続いてきたのに、なぜかあの年だけ無期延期になった。無期延期の理由が『壇上で河井案里氏を溝手(顕正)先生の横に並べさせたくない』というものだった」と語った。

 さらに、「溝手陣営では一時期、民主党系の森本真治氏(現職)と、共産党が新人を公認した。この両者を水面下で一本化する動きもあった。その年のお正月に、広島県医師会の新年互礼会があり、溝手先生が民主党の森本氏の方をニヤリと笑って、『この夏の戦いでは2人揃って当選するように皆様お願いします』と言った。明らかに宏池会が主導する広島県連は、河井案里氏は異分子だ。敵だ。絶対に落とさなきゃいけないと。むしろ野党の民主党を当選させていきたいと」と当時の広島県連の意図について説明した。

「河井案里氏は新人だから手厚くしてくださいとまでは言わない。広島県連がほかの県連のように対等に、あるいはやりたい議員さんはやっていいよと。そういう自由な競争を決めてくれていたら。広島県連だって、参議院選挙の前に県会議員・市会議員の支部にお金を出している。あの年は12年に一度しかない参議院選挙と統一地方選挙が同時にあったので、春には党所属の県議市議に広島県連自民党はお金を差し上げている。それに河井案里氏の分も乗せてお配りをいただいていたら、私が100人の方々に(2900万円を)配る必要はなかった。配らなくても済んだ」(河井氏)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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