「小さめ」「多店舗」そして「無人化」が成長するビジネスのキーワードとなっている。

コンビニ業界は“コンパクト店舗”を出店

流通大手のイオンは、コンビニサイズの小型スーパー「まいばすけっと」などがけん引役となり、過去最高の連結営業収益を記録。

「まいばすけっと」は、低価格と品ぞろえの豊富さなどで客を取り込み、店舗数は右肩上がりに。
現在、首都圏に1130店舗以上を展開している。

こうした小型スーパーの勢力拡大に対し、コンビニ業界では、さらに狭いスペースを活用した“コンパクトな店舗”を出店している。

フジテレビ経済部・岩田真由子記者:
こちらのセブン - イレブンは、オフィスの休憩室を活用した通常の3分の1サイズのコンパクトな店舗になっていて、決済はスマホ1台で完結します。

スマートフォンを使ったQRコード決済などを導入することで、従業員を少なくする「省人化」や「無人」での販売を進めています。

シャトレーゼは無人決済システム店舗で24時間営業

こうした流れはコンビニ業界だけでなく、こんなお店にも…。

ディレクター:
こちらの店舗ではお客さんが自分で会計を行っています。

国内外あわせ1000店舗以上を展開する菓子専門店「シャトレーゼ」は、2023年3月、東京・西麻布の店舗を24時間営業店としてリニューアル。

この店舗では、天井に設置された複数のカメラなどにより、客が手に取った商品がリアルタイムで認識される無人決済システムを導入することで、24時間営業を実現。

ケーキ類を販売しない夜間は、無人で販売を行っている。

2024年3月には、シンガポールにも国外初の無人販売店舗をオープンした。

「小型化」と「無人化」で店舗数拡大する「チョコザップ」

今、さまざまな業界で進められる「小型化」と「無人化」。

この2つを組み合わせた戦略で、急速に店舗数を拡大しているのが…

ライザップグループが運営する「chocoZAP(チョコザップ)」。

“コンビニのようなフィットネスジム”を売りに、24時間365日・全国どの店舗でも利用でき、月額2980円(税抜き)と標準的なジムに比べ、低価格。
(※一部24時間営業出ない店舗・休館日がある店舗もあります)

コンパクトな店内に設置されているのは、初心者でも扱いやすいトレーニング器具だ。

無人運営でトレーナーはいないが、会員専用アプリからトレーニング方法を確認することができる。

RIZAPグループ広報部・田中聡美さん:
「チョコザップ」だと、(広さ)だいたい30~40坪くらい。それくらいの店舗になると、すぐに(テナントに)入れたりとか、立地がいいところで出店ができるという理由もあり、小スペースで展開している。AI(人工知能)カメラとかそういったものを設置していて、人がいなくても運営できるといったところを重要視している。

無人化し、コンパクトにすることで出店しやすくなり、サービス開始からわずか2年足らずで1383店舗(2024年3月末時点)まで増加している。

利用客は…

利用客:
自分のしている運動が、ウォーキングとストレッチとほんのちょっとの筋トレみたいなことしかやってない。筋トレでムキムキになるとか、そういうのじゃないのに。(会費が高いと)回数行けないともったいなくなっちゃうんですよね。金額的に。それから比べれば(チョコザップは)もったいない感がない。

「チョコザップ」のサービスは、ほかにも…

チョコザップでは、トレーニング器具のほかに美容ケアのサービスも行っている。
「セルフネイル」や「セルフエステ」など、美容ケアのサービスも充実している。
(※サービス・設備は店舗により異なります)

さらに、会員なら誰でも楽しめる「カラオケルーム」や「ランドリー」など、新たなサービスも4月からスタート。
すべて追加料金なしで利用できる。

RIZAPグループ広報部・田中聡美さん:
運動がおっくうになって、来る回数が減ってしまうということもあると思うんですけれど、来ていただけるきっかけ作りになればいいなと思って、運動以外のサービスも展開しております。

さまざまなサービスを利用できるとあって、会員は112万人まで急増している。

RIZAPグループ広報部・田中聡美さん:
2026年3月期までに、2800店舗を目指して、全国にチョコザップを広められたらなと考えております。

事業拡大を続けるチョコザップ。
今後の展開に注目だ。
(「News αプラス」5月11日放送より)

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