党首討論の主なやりとりは次の通り。
【衆院解散・内閣総辞職】
泉健太立憲民主党代表 衆院を解散してこの政治資金規正法改正が良いのか悪いのか、国民に信を問おうじゃないか。
岸田文雄首相 経済をはじめさまざまな課題に結果を出すことに専念しなければならない。それ以外は考えていない。定額減税を実施し、年金生活者らに配慮する政策を秋に向けて行う。
泉氏 裏金体質を抱える自民党よりも誠実な政治ができる。ぜひとも政権交代させてほしい。
馬場伸幸日本維新の会代表 岸田内閣は万策が尽きている。内閣総辞職し、責任を持って仕事ができる首相にバトンを渡してほしい。
首相 結果を出すことに全力を挙げる。
玉木雄一郎国民民主党代表 自民内から責任を問う声が公然と出ている。国民の信頼も地に落ち、四面楚歌(そか)だ。潔く職を辞してリーダーとしての責任をしっかり果たしてもらいたい。
首相 強い覚悟を持って、これからも臨む。
【政治資金規正法】
泉氏 この改正は落第点だ。企業・団体献金を禁止せず、政治資金パーティーはほぼそのまま、政策活動費も10年後の領収書公開だ。国民は全く納得していない。無理やり通したのは本当に残念だ。
首相 政策活動費の透明性を高め、信頼を得るため、二重三重の仕掛けで制度をつくった。政治活動の自由と国民の知る権利のバランスの中でつくった制度だ。政治にはコストがかかる。企業・団体献金は禁止、政治資金パーティーは禁止、政策活動費も禁止。全て禁止し、現実を見ることがない案ではあってはならない。今回の法改正で終わりとは考えていない。
【旧文通費】
馬場氏 本気で調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)を改革する気があるなら、国会会期を延長するべきだ。
首相 維新との合意の結果、プロセスが始まった。期限は明記しなかったが一刻も早く成立させたいという思いは全く偽りない。議論を進める。
【憲法改正】
首相 憲法審査会で条文起草作業に動きがあれば、委員会を全て止めるとした姿勢は極めて無責任な対応だ。憲法改正の具体的な議論を始めるよう協力をお願いしたい。
泉氏 これからも真摯に議論したい。憲法審の開催は国会に任せてもらいたい。
馬場氏 やるやる詐欺だ。リーダーシップが足りない。
首相 議論を続け、結果につなげたい。
【選択的夫婦別姓】
田村智子共産党委員長 経団連が早期導入を提言した。女性がキャリア断絶や煩雑な手続きなどの不利益を受けている。家族の一体感に関わるという捉え方自体が特定の価値観の押し付けだ。
首相 家族の在り方、子どもの利益などの観点からも議論しなければならない。〔共同〕
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