河野太郎デジタル相は31日、今後の電力需要の拡大予測を踏まえ、原発再稼働の推進や核融合の研究に取り組むべきだとの考えを示した。「脱原発」が持論だったが、自民党内の批判を踏まえて原発政策を事実上転換させた形だ。9月に想定される党総裁選に向け、支持を広げる狙いがあるとみられる。茨城県那珂市で記者団に語った。
河野氏は生成AI(人工知能)や電気自動車(EV)の急速な普及に触れ、「電力需要の予測が大きく変わってきた」と指摘。「2050年のカーボンニュートラル(脱炭素)を見据えると、再生可能エネルギーだけでは間に合わない」との認識を示した。その上で「原発再稼働、再エネから核融合に至る幅で何ができるようになるか」について検討する必要があると主張した。
これに先立ち、同県東海村の日本原子力発電東海第2原発や那珂市の核融合研究施設などを視察した。
記者団の取材に応じる河野太郎デジタル相=31日午後、茨城県那珂市
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。