開催された新型インフルエンザ等対策推進会議(24日午前、東京都港区)=共同

政府は24日、感染症危機への対応をまとめた新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定案を有識者会議に提示した。医療逼迫時には適時適切に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった強い対策をとると記した。

国民生活や社会経済活動を考慮して、対象地域や期間を判断するとも書き込んだ。感染拡大防止と経済活動のバランスをとるため、ワクチンや治療薬の普及状況をみながら対策の強度を柔軟に切り替えるとも盛り込んだ。

新型コロナウイルス禍の教訓を踏まえ、およそ10年ぶりに計画を改定する。パブリックコメントを経て6月の閣議決定をめざす。

コロナ禍ではワクチンや治療薬の国内開発が遅れ、海外製品の輸入に頼った経緯がある。平時から重点感染症を対象としてワクチン研究開発を支援する。予防接種に伴う事務のデジタル化推進で円滑な接種を実施できるようにする。

マスクなどが不足し、買い占めなどの混乱が生じた教訓も生かす。医療物資の備蓄を進め、感染拡大時に物資が行き渡る仕組みをつくる。物資が不足する場合は事業者に生産や海外からの輸入促進を要請する。

偽情報・誤情報の拡散リスクにも備える。科学的知見に基づいて情報を提供・共有すると明記した。

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