自民党の石破茂総裁と公明党の石井啓一代表は30日、国会内で党首会談を行い、連立政権の合意文書を交わした。文書には自民の裏金事件を受けた政治改革を進めることなどが盛り込まれた。選択的夫婦別姓制度を巡っては、公明が導入推進を明記するよう求めたが、自民が党内の保守派に配慮し、記載が見送られた。

◆導入推進明記を求めた公明は…

 石井氏は会談後、記者団に「世論が盛り上がれば、しっかり取り組むべき課題だ」と説明した。

連立政権合意文書を交わす自民党の石破総裁(右)と公明党の石井代表=30日、国会で(佐藤哲紀撮影)

 石破氏は、総裁選の選挙期間中、選択的夫婦別姓について「姓が選べないことによるつらい思いや不利益は解消されなければならない」と導入に前向きな考えを述べた一方、本紙のアンケートには「党内で真摯(しんし)な議論をさらに進める」として、賛否を示さなかった。  総裁選では小泉進次郎氏や河野太郎氏が導入のための法案を出す意向を示すなど、候補間で活発な論戦が交わされた。総裁選の決選投票で石破氏と激しく競り合った高市早苗氏は導入に反対した。(大野暢子、坂田奈央) 

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