ルネサスはアルティウム買収でソフト分野を強化する

ルネサスエレクトロニクスは30日、米ソフトメーカーのアルティウム買収に向け1兆円の借入枠を得たと発表した。各国当局の承認などを得た上で2024年内に約9000億円かけて完全子会社化する方針だ。買収金額の大半を借り入れで賄う方針を示していた。

三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行から計1兆円の借入枠を得た。返済期限は借り入れから5年間。ルネサスのEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)に占める純有利子負債の比率は23年12月期に0.4倍だったが、買収後の24年後半には2.1倍まで上昇する見通しだ。買収後2〜3年以内に健全性の目安とする1倍以下に戻す。

22年9月に時価総額を当時の約2兆円から6倍に伸ばす長期目標を公表し、時価総額は足元で約5兆円となった。アルティウムは半導体チップを載せるプリント基板の設計ツールで高いシェアを持つ。ルネサスは買収で半導体だけでなくソフトの開発環境もセットで提案できるようになる。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。