防衛省は6日、防衛産業への新規参入を検討する企業へサイバーセキュリティーに関する説明会を開いた。2023年4月から機密情報を扱う契約を結んだ企業に新しいサイバーセキュリティーの基準を適用している。参入にあたり基準に準じた体制を整備するよう呼びかけた。
対面とオンラインで200社弱の経営者を対象に説明した。7日は社内規則を作成する従業員向けに開催する。
防衛省は22年末にまとめた安全保障関連3文書を踏まえて防衛産業の基盤強化に力を入れる。企業は年々増えるサイバー攻撃への対策が必要になる。
基準を適用する一例は装備の点検・整備で必要になる数値や性能だ。直接契約する企業だけでなく、その下請け企業も対象となる。
サイバー防御に加え、攻撃の検知や被害の拡大防止、業務の復旧に重点を置く。通信監視やデータの定期的なバックアップなどを講じてもらう。情報に接続する端末を置く部屋へのアクセスの制限など物理的なセキュリティーも求める。
防衛装備庁によると、企業によっては体制の整備で数億円の費用がかかる場合がある。23年10月に施行した防衛生産基盤強化法により、防衛省が認定し実際に契約が履行されれば経費を国が補助する。
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