西鉄自然電力の蓄電施設「バッテリーハブ宇美」(10日、福岡県宇美町)

西日本鉄道と自然電力(福岡市)が設立した合同会社、西鉄自然電力(福岡市)は10日、福岡県宇美町にある西鉄グループの旧バス車庫内に、送電線と蓄電池を直接つないで充放電する系統用蓄電施設を開所したと発表した。出力1920キロワット、容量は4659キロワット時で、一般家庭約400世帯が1日に使う電力を蓄えられる。

新設した蓄電施設「バッテリーハブ宇美」の敷地面積は約400平方メートルで、総工費は非公表。かつて西鉄バスの営業拠点が置かれ、現在は路線バスの折り返し地点となっている「早見車庫」内の遊休地に開設した。11日から卸電力市場などで電力価格が安い時間帯に充電し、高いときに販売する事業を始める。

西鉄自然電力は2022年4月に設立し、これまで主に太陽光発電事業を手掛けてきた。バッテリーハブ宇美は同社にとって系統用蓄電池事業の第1号拠点となる。

発電量の変動が大きい太陽光などの再生可能エネルギーを安定供給するには蓄電池が欠かせない。同社は西鉄グループが所有する遊休地などを活用し、25年度までに蓄電施設を計10カ所に増やす計画だ。

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