三菱ケミカルグループはレジスト向け樹脂「リソマックス」の新工場を福岡に設ける

三菱ケミカルグループは12日、半導体材料の新工場を福岡県北九州市に新設すると発表した。回路を形成する際に使われるフォトレジスト(感光材)向け樹脂で、既存拠点と合わせて生産能力を2倍以上に増やすほか、最先端の半導体向けも初めて量産する。半導体の微細化に向け成長を見込み、2025年秋の稼働を目指す。

半導体の回路を形成する工程で使われるレジストの主成分となる樹脂「リソマックス」で、微細な回路形成に使われるArF(フッ化アルゴン)レジスト向けを25年10月から生産する。最先端の極端紫外線(EUV)レジスト向けも同年9月から製造する計画だ。投資額は数十億円を見込む。

これまで横浜市の事業所で生産してきたが、九州事業所(北九州市)の空いている建屋を活用して投資費用を抑えつつ新設備を設ける。EUVレジスト向けは実証プラントを設けサンプル出荷していたが、量産は初めてとなる。販売先の感光剤メーカーはJSRや東京応化工業など日本勢が強く世界シェアの9割を占めている。

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