第一交通産業は20日、電気自動車(EV)タクシーに太陽光発電で充電する次世代型営業所の本格運用を始めた。北九州市内にある門司営業所の建て替えに合わせて、太陽光発電設備を導入した。EVタクシー12台に充電する。エネルギーマネジメントシステムを使ったEVタクシー営業所の運用モデルを構築し、業界に普及させる。
門司営業所の施設建て替えや充電設備の導入に約5000万円を投じた。保有する50台の車両のうち11台を日産自動車の「リーフ」、1台を米テスラの「モデルY」に切り替えた。夜間に営業する車両を中心に昼間に充電する。従来のLPG車両と同様に1日200キロ走行する状況で、3〜4台分の充電が賄えるという。不足分は系統電力を使う。
電力料金が高騰するなかで、EV導入に二の足を踏むタクシー事業者は多い。田中亮一郎社長は「新たな営業所で社会性と事業性が両立できることを示し、モビリティーのグリーントランスフォーメーション(GX)を進めたい」と話す。提携する全国の690社に運用データを開示し、視察も受け入れる考えだ。
門司営業所の本格運用には三菱商事と三菱オートリースが協力する。今後は太陽光発電設備の拡充や蓄電設備の導入も検討する。第一交通は北九州を地盤とし、グループで全国にタクシー8000台を保有する。このうちEVは200台で2024年度に100台追加する計画だ。
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